最新記事

アメリカ政治

トランプのロシア癒着疑惑捜査、特別検察官にミュラー元FBI長官

2017年5月18日(木)10時41分

5月17日、米司法省は、2016年の米大統領選時のトランプ陣営とロシアとの癒着を巡る疑惑で、捜査を指揮する特別検察官にロバート・ミュラー元FBI長官(写真)を任命したと明らかにした。2011年2月撮影(2017年 ロイター/Jason Reed)

米司法省は17日、2016年の米大統領選時のトランプ陣営とロシアとの癒着を巡る疑惑で、捜査を指揮する特別検察官にロバート・ミュラー元連邦捜査局(FBI)長官を任命したと明らかにした。

司法省のロッド・ローゼンスタイン副長官は声明で「(特別検察官任命の)決定は、犯罪行為があった、もしくは、起訴が正当化されるとの結論ではない」とした上で「捜査結果に米国民が十分確信を持てるよう特別検察官が必要だと判断した」と説明した。

トランプ米大統領が先週、フリン前大統領補佐官とロシアとの関係を調査していたコミーFBI長官を突然解任したことを受け、大統領とロシアとの癒着疑惑が広がっている。議会では、真相究明に向け独立調査を求める声が高まっている。

ミュラー氏は9日にFBI長官を解任されたコミー氏の前任者。2001年の同時多発攻撃の1週間前にFBI長官に就任。2011年にはオバマ大統領に任期を2年延長するよう要請され、2013年まで同職を務めた。

議会は司法省の決定を歓迎した。上院のシューマー院内総務(民主党)は「このような状況では特別検察官が必要とされている。ローゼンスタイン副長官は適切な決定を下した」と評価した。

下院司法委員会のグッドラット委員長(共和党)は、ミュラー氏が「徹底した公正な捜査を行う」と確信しているとコメントした。

[ワシントン 17日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪GDP、第2四半期は前年比+1.8%に加速 約2

ビジネス

午前の日経平均は反落、連休明けの米株安引き継ぐ 円

ワールド

スウェーデンのクラーナ、米IPOで最大12億700

ワールド

西側国家のパレスチナ国家承認、「2国家解決」に道=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 10
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 7
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 8
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中