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EU首脳、ドイツとオランダへの「ファシズム」発言でトルコを非難

2017年3月16日(木)13時11分

3月15日、欧州連合(EU)首脳は、EU加盟国であるドイツとオランダをファシズムと非難したトルコを強く批判し、トルコのEU加盟への道は遠のいたと語った。写真はトゥスクEU大統領。ブリュッセルで9日撮影(2017年 ロイター/Yves Herman)

欧州連合(EU)首脳は15日、EU加盟国であるドイツとオランダをファシズムと非難したトルコを強く批判し、トルコのEU加盟への道は遠のいたと語った。

トルコでは4月、大統領権限を強化する憲法改正案の是非を問う国民投票が実施される予定だが、欧州に住むトルコ人に賛成を呼び掛ける集会が複数の国で拒否されている。

オランダは、同国民投票を巡る緊張がオランダのトルコ人社会に広がることを懸念し、ロッテルダムでの週末の集会を阻止。トルコのエルドアン大統領はオランダを「ナチスの残党」と非難し、計画されていた集会を中止にしたドイツを「ファスト的な行動」と批判した。

「ロッテルダムは、完全にナチスに破壊された。現在の市長はモロッコ生まれだ。ロッテルダムにファシズムを見る人は、現実から完全にかけ離れている」と、トゥスクEU大統領は欧州議会で述べた。

欧州委員会のユンケル委員長もトゥスク氏に同調。(エルドアン氏の発言は)「全く容認できない」とした上で、「欧州から距離を取り、EUへの加盟を試みていない」発言と述べた。

議会ではまた、トルコのEU加盟に向けた協議を正式に終了するよう呼び掛ける議員もいた。

[ブリュッセル 15日 ロイター]


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