最新記事

慰安婦問題

韓国ユン外交部長官「釜山の少女像は望ましくない」

2017年1月13日(金)20時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 だが、釜山の少女像がすぐに総領事館前から撤去されるかというと、そうは簡単にはいかないようだ。ここまで韓国政府側の対応が遅れたのには、韓国国内の事情があるからだ。

 一番の問題は朴槿惠大統領が弾劾決議を受け、事実上、国政のトップが不在となっていることにある。ファンギョアン首相が大統領権限代行として政治を動かしているものの、あくまで暫定の長ということで、国内外の懸案事項について積極的な策を打ち出すことが出来ない状態が続いている。

 また、早ければ今年春に行われるといわれている大統領選挙で、出馬が予想されている政治家たちも、朴槿惠の政策を批判した方が国民から支持を得られるという事情もあり、一昨年の慰安婦問題合意については見直し、もしくは破棄すべきという論調が多い。

 仮に釜山の日本総領事館前に設置された少女像が撤去されたとしても、春以降に大統領選挙戦がスタートすれば、慰安婦問題の日韓合意の有効性についての議論が蒸し返されることは間違いなさそうだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:中国で値下げ競争激化、デフレ長期化懸念 

ワールド

米政権、農場やホテルでの不法移民摘発一時停止を指示

ワールド

焦点:イスラエルのイラン攻撃、真の目標は「体制転換

ワールド

イランとイスラエル、再び相互に攻撃 テヘラン空港に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 6
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 7
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 10
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中