最新記事

韓国政治

【動画】朴大統領が国民に謝罪「検察の特別捜査も受け入れる覚悟」

2016年11月4日(金)13時09分
ニューズウィーク日本版Web編集部

国政を混乱させているチェスンシル疑惑について国民に謝罪する朴槿惠大統領 YTNニュースより (c) YTN / Youtube

 韓国の朴槿惠大統領は、4日午前に国民向けの談話を発表し、親友の民間人女性、崔順実(チェ・スンシル)が国政に介入していた疑惑について改めて謝罪をし、「検察の特別捜査を受け入れる」と述べた。

 YTNなど韓国メディアによると朴大統領は「国民の皆さんにチェスンシル氏関連の事件で大きな失望と懸念をかけたことを、もう一度心からお詫びします。私を信じて国政を任せて下さった国民の皆さんに癒しがたい心の傷をおかけしたことを思うとあまりにも心が痛みます」と語った。

 続けて、「今回の事件について、真相と責任を究明するために最大限協力したい。既に大統領府秘書室と計五室にも検察の捜査に積極的に協力するように指示した。必要に応じて私自身もやはり、検察の取り調べに誠実に臨む覚悟であり、特別検察による捜査まで受け入れます」と述べ、自ら検察の捜査を受け入れることを表明した。

 一方で、「国内外に多くの懸案が山積しているだけに国政は一刻も中断してはなりません。より大きな国政混乱と空白状態を防ぐために真相究明と責任追及は検察に任せ、政府は本来の機能を1日も早く回復しなければなりません」と述べ、大統領職を辞任する考えがないことを明らかにした。


国民向けの談話を発表し謝罪する朴槿惠大統領 (c) YTN / Youtube

 しかし、この会見のニュースを見た国民の反応は冷ややかで、24歳の大学生は「国民が望むのは大統領の退陣。これまでに明らかになったことだけでも、辞任して検察の捜査を受けなければならない。この週末も大統領の退陣を求める集会に行くつもりだ」と語っている。

 ただの民間人が国政に介入していたという一連の疑惑は、韓国国民にとって大統領が謝罪するだけでは済まないところまできてしまったようだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中が閣僚級電話会談、貿易戦争緩和への取り組み協議

ワールド

米、台湾・南シナ海での衝突回避に同盟国に負担増要請

ビジネス

モルガンSも米利下げ予想、12月に0.25% 据え

ワールド

トランプ氏に「FIFA平和賞」、W杯抽選会で発表
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開きコーデ」にネット騒然
  • 4
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中