最新記事

航空機

欧州各国がエアバスに圧力、軍用輸送機の納入遅れで

2016年6月13日(月)20時55分

6月10日、欧州航空機大手エアバスの軍用輸送機「A400M」(写真)の納入が遅れている問題で、フランスやその他欧州各国政府から性能と納期の約束を守るよう、エアバスに対する圧力があらためて高まっている。パリ近郊で2015年6月撮影(2016年 ロイター/Pascal Rossignol)

 欧州航空機大手エアバスの軍用輸送機「A400M」の納入が遅れている問題で、フランスやその他欧州各国政府から性能と納期の約束を守るよう、エアバスに対する圧力があらためて高まっている。だが関係筋によると、納期の順守は厳しくなりつつある。

 この関係者によれば、仏政府は書簡でエアバスに対し、イタリアのメーカーが製造したギアボックスや他の性能面の問題が年内に解決するかどうか回答するよう迫った。しかしエアバスは確約することを拒んだという。

 サブサハラ(サハラ砂漠以南のアフリカ)やイラクでの運用が緊急に必要となる中、仏政府は(1)20時間飛行するごとに検査が必要なギアボックス(2)不完全な防御システム(3)一部の落下傘作戦の制限―─という三つの大きな問題に懸念を募らせている。

 エアバスがこれらの問題を解決できるかとの質問に対して、ある関係者は「すぐにはできない。特に年末までという要求された時間内にはできない」と認めた。

 A400Mはフランスのみならず、ベルギー、英国、ドイツ、ルクセンブルク、スペイン、トルコの北大西洋条約機構(NATO)加盟国7カ国から受注された。 ドイツのフォンデアライエン国防相は先週、同国はA400Mの納入遅れに対して補償を求める権利を行使すると明言。また、他の輸送機を購入する必要が出てくる可能性があるとの見方を示した。

[パリ 10日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

国連総会、ウクライナ支持決議を採択 米は「交渉の妨

ビジネス

NY外為市場=円下落、日銀政策巡る摩擦を懸念

ビジネス

再送-〔アングル〕日鉄の巨額CBが示す潮流、金利上

ビジネス

米国株式市場=反発、AI巡る懸念後退 ハイテク株が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 8
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中