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アメリカ社会

ファイザーが死刑執行用の薬物の販売を停止

2016年5月17日(火)20時35分
ウィンストン・ロス

 ファイザーや他の製薬会社による規制によって薬物の入手が難しくなれば、電気椅子やガス室といった、薬物注射以外の執行方法を検討する州が出てくる可能性もある。だがそうした方法は薬物注射よりも非人道的だという見方が強いため、結果として人々は死刑制度そのものに疑問を持ち始めるのではないか、と期待する声もある。

 アメリカでは、死刑制度への支持が年々低下している。ダンハムによると、国民の過半数がいまだ死刑制度を支持しているとはいえ、1980年には80%の国民が支持すると答えていたのに対し、今は54%まで下がっている。背景には、この40年間で156人が死刑執行後に冤罪と判明した歴史がある。死刑囚は有罪だという人々の確信が揺らいでいるのだ。仮釈放なしの終身刑を支持する声もある。

 フォアによると、2015年にアメリカで執行された死刑の件数は、過去25年で最も少なかった。そして執行されなかった死刑の半数は、使用する薬物不足が原因だ。ブランドに目覚めた製薬会社の締め付けは、ボディブローのように死刑制度を弱らせることになるだろう。

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