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ペニス移植成功で救われる人々

2016年5月17日(火)18時26分
ジェシカ・ファーガー

 ペニスの再建手術は何十年も前から行われ、一定の性機能および排尿機能の回復に大きな成果を上げてきた。ただし、再建されたペニスは必ずしも本物に似ているわけではなく、勃起組織も含んでいない。つまり患者は、性行為中の勃起を維持するために、器具の移植を受ける必要もあるのだ。

 ペニスを失った男性には将来、第3の選択肢が与えられるかもしれない。「再生ペニス」だ。北カリフォルニアのウィンストン・セーラムにあるウェイクフォレスト大学再生医療研究所の科学者たちは先ごろ、ウサギの細胞を使って勃起組織を生成し、再生ペニスをオスのウサギに移植する手術を行った。

 同研究チームはすでに、ヒトの細胞からペニスをつくることにも成功している。現在は人間への移植テストの実施に向けて、米食品医薬品局(FDA)から承認が下りるのを待っているところだ。ほかの科学者たちも、耳や鼻、膣など、ほかの身体部位の生成に成功している。

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