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米・フィリピンが定例合同軍事演習、日本、ベトナムも参加

南シナ海への進出を強める中国への牽制の狙いも

2016年4月5日(火)10時42分

4月4日、米国とフィリピン両軍による定例合同軍事演習「バリカタン」が始まった。写真は合同軍事演習の開会式典(2016年 ロイター/Romeo Ranoco)

 米国とフィリピン両軍による定例合同軍事演習「バリカタン」が4日、始まった。合同軍事演習には両軍合わせて約8000人が参加する。南シナ海への進出を強める中国との間で緊張が高まっていることが背景にある。

 フィリピン国防省によると、2週間にわたる軍事演習では、指揮管理系統、通信、後方支援などのほか、占領された海上の石油・ガス掘削施設の奪還や海岸への上陸作戦の訓練も実施される。オーストラリア軍も演習に参加するほか、日本やベトナムなどがオブザーバー参加する。

 フィリピン海軍のアレクサンダー・ロペス中将は記者会見で、合同軍事演習について、特定の懸念要因に対応するものではなく、戦争のあらゆる側面に備えて行われると述べ、「中国を視野に入れたものではない」と語った。

 来週にはカーター米国防長官も視察する予定となっている。米国の国防長官による視察は初めてで、両国がこの軍事演習を重視していることがうかがわれる。

 

[マニラ 4日 ロイター]


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