最新記事

領土問題

「中国は東アジアの覇権を追求し南シナ海を軍事拠点化」米太平洋軍司令官

院軍事委員会で「南シナ海の勢力図を塗り替えつつある」と指摘

2016年2月24日(水)19時47分

2月23日、ハリス米太平洋軍司令官は、上院軍事委員会で証言し、中国による南シナ海・西沙諸島への地対空ミサイル配備や南沙諸島へのレーダー配備について、南シナ海を「明らかに軍事拠点化している」と批判、同地域の「勢力図を塗り替えつつある」と指摘した。写真左が同司令官。マニラで昨年8月撮影(2016年 ロイター/Romeo Ranoco)

 ハリス米太平洋軍司令官は23日、中国による南シナ海・西沙(パラセル)諸島への地対空ミサイル配備や南沙(スプラトリー)諸島へのレーダー配備について、南シナ海を「明らかに軍事拠点化している」と批判。

 中国が、同地域の「勢力図を塗り替えつつある」と指摘した。

 同司令官は、中国の行動は南シナ海の情勢を緊迫させているとし、その目的について「東アジアの覇権を求めていると考える」と上院軍事委員会で証言した。

 また、中国のDF─21およびDF─26対艦弾道ミサイルは、米空母に対する脅威となりうるとしながらも、米国は対処することが可能との認識を示した。

 複数の米政府筋は同日、中国が、今月地対空ミサイルを配備した南シナ海西沙諸島の永興島(ウッディー島)に戦闘機を派遣したと指摘。これに先立ち、米FOXニュースが米政府高官の発言として、中国が南シナ海に戦闘機を派遣したと伝えていた。

 西沙諸島は中国が実効支配し、台湾、ベトナムと領有権を争っている。米政府筋の1人は、中国は同島に定期的に戦闘機を派遣していると述べた。

 FOXニュースは、米情報機関が同島でこの数日間に中国の戦闘機「J-11」と「JH─7」を確認したとしている。

 

[北京 25日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中