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ノーベル賞受賞、中国はどう受け止めているのか

2015年10月6日(火)18時20分
遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)

 中国で生まれ育った筆者としては、中国人の感覚に慣れてはいるものの、さすがにこれには驚いた。いくら「銭に向かって進め!」と「金」に重点を置いて邁進している中国ではあっても、こういうときに「賞金」にフォーカスが当たっているとは......。

 もちろん「他国籍の華人」ではなく「中国籍」の「正真正銘の中国人」が受賞したことに対する賞賛は溢れてはいる。しかし中国語で「トゥユーユー」と入力したら、賞金に関する項目が検索候補として上がって来るというのは、それだけ「賞金」に対する関心が強く、その分だけクリック回数が多いことを意味している。

 複雑な気持ちで「中国人の受賞」を眺めた。


[執筆者]
遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数

※当記事はYahoo!ニュース個人からの転載です。

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