最新記事

米中関係

【写真特集】習近平を迎えたアメリカの「アメとムチ」

西海岸ではビジネス界から熱烈歓迎、東海岸ではオバマ政権から「冷たい」国賓待遇

2015年9月30日(水)18時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

上得意 シアトル郊外のボーイング社の工場を訪問した習近平。総額380億ドルにのぼる航空機購入の大型契約が発表された Mark Ralston-REUTERS

 9月後半にアメリカを訪問した中国の習近平(シー・チンピン)国家主席を待ち構えていたのは、巨大な中国市場に期待を寄せるビジネス界からの熱い歓迎と、サイバー攻撃や人権問題で対峙する姿勢を崩さないオバマ政権の冷ややかな待遇――。

 米中両大国の良好な関係を内外にアピールしようとした習の目論見は空振りに終わったようだが、経済力、軍事力を背景にした中国の存在感は誰にも否定のしようがない。今回の習の訪米で、中国の台頭を牽制しつつも中国経済への依存を強める、そんなアメリカのしたたかな対中戦略が見えてくる。


psxi150929-02.jpg

Ted S. Warren-REUTERS

 シアトルのマイクロソフト本社で開催された米中インタネット産業フォーラムには、米中のIT業界を牽引する錚々たるメンバーが顔を揃えた。アメリカ側のホスト役を務めたマイクロソフトのサトヤ・ナデラCEO(中央習の右隣)、アマゾンのジェフ・ベゾスCEO(前列右端)、アップルのティム・クックCEO(前列右から3人目)、フェイスブックのマーク・ザッカ―バーグCEO(前列左端)などが集まった。中国市場にかける米企業の熱い期待がうかがえる。しかし2010年の撤退以来、中国との関係がこじれているグーグルのCEOは、招待されなかった。


psxi150929-03.jpg

Ted S. Warren-REUTERS

 シアトルのフォーラムの会場には、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツも姿を見せた。習夫人の彭麗媛(ポン・リーユアン)とのツーショット。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、日本が危険な偵察と指摘 自衛隊機への接近巡り

ビジネス

独シンクタンク2機関、成長率予測を上方修正 今年0

ワールド

レアアース調達難深刻、EUは中国に圧力を=独機械工

ワールド

イラン、中東緊張でもウラン濃縮放棄せず=政府筋
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 2
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 5
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 6
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 7
    【クイズ】今日は満月...6月の満月が「ストロベリー…
  • 8
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 9
    みるみる傾く船体、乗客は次々と海に...バリ島近海で…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット騒然の「食パン座り」
  • 4
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未…
  • 5
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 8
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 9
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 10
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中