最新記事

英王室

「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女王はなぜ「白い服」で結婚式に参列したのか

Queen Elizabeth's Camilla Wedding Controversy Goes Viral

2024年04月13日(土)09時30分
ジェームズ・クロフォード=スミス
エリザベス女王とカミラ夫人

REUTERS/David Crump/Pool

<それは白い服で結婚式に出席したカミラ夫人(当時)へのリベンジだったのか? ダイアナ妃、カミラ王妃、エリザベス女王をめぐる「因縁」について>

4月9日、19回目の結婚記念日を迎えたチャールズ国王とカミラ王妃だが、ある動画がSNSで話題になっている。

それは白い服装でダイアナ妃の結婚式に参列したカミラ・パーカー・ボウルズ夫人(当時)とカミラ夫人(当時)の結婚祝賀会に白い服でエリザベス女王が参列した映像だ。

【関連動画】白い服で挙式に参列したカミラ夫人とエリザベス女王 を見る


2005年に結婚したチャールズ国王とカミラ王妃夫妻は、不倫や離婚などそれまでに数十年にわたる長い道のりがあった。

特に1997年のダイアナ元妃の悲劇的な死のあとの2人の交際は批判されたが、その8年後の婚約時には国民感情も少しずつ和らぎ始めていた。その大きな役割を果たしたのが、エリザベス女王であった。

君主として英国国教会の「長」として、また母という個人としても、離婚経験者で不人気だった王位継承者の息子に再婚の許可を与えることは制度面などで乗り越えるべき壁のある結婚だった。

チャールズ皇太子(当時)は前妻が亡くなっているため、再婚できる独身男性であったが、カミラ夫人(当時)の前夫は存命であり、教会の原則に反していた。

したがって最終的に女王は息子に再婚の許可は与えたものの、教会の見解との衝突を避けるためにウィンザー城で行われた結婚式には参列しない代わりにセントジョージ礼拝堂での祝賀会には出席。

このように個人として2人の結婚を認めたと思われたが、実は承認していないことを服装で示したという憶測が広まった。

というのも、祝賀会に現れたエリザベス女王は結婚式でのエチケットを破るかのように白い服で登場したからだ。

【関連画像】白いコートドレスを着用したエリザベス女王 を見る

これは1981年のチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式でカミラ夫人が白い服を着用したことへの「皮肉なオマージュ」であると、当時から話題になっていた。

しかし、エリザベス女王がなぜ白い服を選択したのかについては今も謎のままだ。少なくともダイアナ妃の結婚式でのカミラ夫人に対する「オマージュ」の可能性は少ないと考えられている。

というのも、ダイアナ妃自身がカミラ夫人がグレーの服を着ていたと次のように自身の伝記作家に述べているからだ。

「彼女[カミラ夫人]が中にいるのを知っていました。もちろん。私は彼女を探しました。教会の身廊を歩いているときにカミラを見つけました。薄いグレーの服を着用し、ベールで覆われたピルボックス帽、すべてが見えました。彼女の息子のトムが椅子の上に立っているのも見ました。それが今でも私にとって鮮明な記憶であることは、おわかりですよね?」

【関連画像】やはり「白い服」に見えるドレスを着用したカミラ夫人 を見る

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:欧州で増加する学校の銃乱射事件、「米国特

ビジネス

豪サントス、アブダビ国営石油主導連合が買収提案 1

ワールド

韓国、第2次補正予算案を19日に閣議上程へ 景気支

ワールド

米の日鉄投資計画承認、日米の経済関係強化につながる
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    なぜメーガン妃の靴は「ぶかぶか」なのか?...理由は…

  • 4

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    なぜメーガン妃の靴は「ぶかぶか」なのか?...理由は…

  • 5

    ホルモンを整える「ヘルシーな食べ物」とは?...専門…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    メーガン・マークル、今度は「抱っこの仕方」に総ツ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:非婚化する世界

特集:非婚化する世界

2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?