最新記事

ロシア

プーチンなんかに負けない! 過激に炸裂するプッシー・ライオットのフェミニスト魂

Much Bigger than a Band

2022年10月07日(金)11時34分
モーラ・カリー

逮捕・投獄されても抑圧への抗議を続けるトロコンニコワ(中央)らプッシー・ライオットにとって、ステージは政治集会に近い TIM MOSENFELDER/GETTY IMAGES

<ウクライナ支援に奔走し、中絶の権利を擁護。バンドの枠に収まらないロシアの社会派プッシー・ライオットの使命をメンバーが語る>

プッシー・ライオットは「バンド」ではないらしい。音楽作品は発表するし、ステージにも立つ。だがその使命はもっと大きいと、メンバーのナジェージダ・トロコンニコワ(32)は断言する。

■【動画】過激にプーチンを批判! プッシー・ライオットの音楽と抗議活動

ロシアの女性パンクロックバンドとして知られるプッシー・ライオットは、トロコンニコワいわくフェミニストの活動家集団。NFT(非代替性トークン)を使った資金調達プロジェクトを始めてウクライナを支援し、6月には事実上全ての人工妊娠中絶を禁じたテキサス州の議事堂に乗り込み、抗議活動を行った。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に抗議するパフォーマンスで2012年に逮捕され、2年近くを刑務所で過ごしたトロコンニコワ。当局の検閲が厳しさを増し、スパイを意味する「外国の代理人」に指定された立場でも、批判精神は衰えない。

9月にラスベガスで開かれた音楽祭「ライフ・イズ・ビューティフル 2022」での公演を前に、本誌モーラ・カリーが話を聞いた。

◇ ◇ ◇


――(「百万本のバラ」などのヒット曲で知られる)ロシアの歌手アーラ・プガチョーワがインスタグラムで、自分を「外国の代理人」に指定するよう当局に訴えた。ウクライナ侵攻を非難し「外国の代理人」の烙印を押された夫を支えるのが、目的だという。これはどんな意味を持つのか。

プガチョーワは「ロシア・ポップス界のおばあちゃん」ともいえる国民的歌手。私も彼女の歌を聞いて育った。

あれはすごいニュース! 彼女の投稿は国内で不満が高まっていることの表れで、彼女には桁外れの影響力がある。

国民が怒りを募らせているのがよく分かる。軍事侵攻はウクライナに悲劇をもたらすだけでなく、ロシアにもダメージを与える。

今のロシア人は世界中で爪はじきにされ、制裁の影響で経済も停滞している。外国企業は撤退し、誰もロシアの石油やガスを買いたがらない。ウクライナ侵攻で生活水準が一気に下がり、政治に無関心だった一般のロシア人も関心を持たざるを得なくなった。

――NFTを使ってウクライナの支援金を集めるなど、プッシー・ライオットは音楽以外の活動も盛んだ。活動はどうやって選んでいる?

私は芸術家だから感情と直感で動く。でも活動家として大きなことを目指すなら、感情だけでは足りない。何かしたいと思ったときは、その衝動を分析する。実行すると決めたところで、どんな手段や人脈が利用できるか考える。

この1年は主に2つの問題に取り組んでいる。

ロシア軍と戦うウクライナの支援は、私にとっても故郷にとっても非常に重要。どうしたら活動家として成長できるのか、自由を守れるのか、私はウクライナを手本に考えてきた。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

アングル:「安全で低価格」、中国EVメーカーが欧州

ビジネス

焦点:苦境の1年だった新興国市場、戻り期待の強気派

ビジネス

アングル:米ブラックフライデーは人影まばら、衝動買

ビジネス

暗号資産、反対するよりも規制が得策=バイナンスCE

今、あなたにオススメ

RANKING

  • 1

    デップの娘、「親の七光り」と言われる苦悩を語るも…

  • 2

    手放し、待ち、信じた──人気モデル亜希が、エッセー…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    米人気モデル、「露出し過ぎ」な服装で空港に現れて…

  • 5

    21歳の美人セレブのセクシー私服に賛否両論 「胸の…

  • 1

    セレブたちがハロウィンに見せた本気コスプレ、誰が…

  • 2

    豊胸で理想の体形になったセレブ、激しく後悔する結…

  • 3

    デップの娘、「親の七光り」と言われる苦悩を語るも…

  • 4

    21歳の美人セレブのセクシー私服に賛否両論 「胸の…

  • 5

    ダイアナ妃の「スカート丈」、人生の浮き沈みに比例…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:うなだれる中国経済

2022年11月29日号(11/22発売)

「GDPでアメリカを超える」習近平の夢は実現困難。経済成長の足を引っ張る原因はどこにある?

MOOK

ニューズウィーク日本版

3月31日発売