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勉強も習い事も 子どもの「やる気」の原動力を引き出す方法

2021年02月24日(水)12時15分
船津徹

子どもに与える報酬は何がベストか?

「100点とったらおもちゃを買ってあげる」「成績が上がったらお小遣いをあげる」など、報酬をモノやお金にすることは(小学生以上の子どもにとって)必ずしも悪いことではありません。しかし、子どもの「やる気」を維持する上で最も効果的なのは成功体験を積ませることです。

モノやお金を報酬として与えることが習慣になると、報酬がなければその行動を自分から進んでやらないという結果につながります。またどんどん高価な報酬を与えなければならなくなり、最初は魅力的だった報酬もだんだん効果が薄れていってしまいます。

モノやお金よりも、子どもにとって一番嬉しいのは、親から認めてもらうこと、親から努力をほめてもらうこと、親から受け入れてもらうことです。子どもが自発的な意欲でがんばったことは、たとえ結果が伴わなくても「よくがんばったね」「次はうまくいくよ」とほめて、励ましてあげてください。

子どもの年齢が上がり、勉強や習い事の難易度が上がると、頑張った分だけ報われるということは少なくなります。一生懸命勉強しても成績が思うように伸びなかったり、必死で練習しても試合やコンテストで負けることもあるでしょう。そんな時、一番近くにいる親が「よくがんばったね」と努力を認めてあげれば、子どもが「やる気」を失うことはないのです。


profile_Pic_toru_funatsu.jpg[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。

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