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死産の経験をシェアした芸能人を叩く人たちが知らない事実

Helping Grieving Parents

2020年11月04日(水)17時00分
ラチェル・ハンプトン

テイゲンが公表した病院での写真 COURTESY OF INSTAGRAM CHRISSY TEIGENーSOCIAL MEDIAーREUTERS

<妊娠喪失は決して珍しいことではない。新生児の160人に1人は死産とされるのに、それがオープンに語られることはない...>

アメリカ屈指のソーシャルメディア・インフルエンサーとして多くの話題を振りまいてきたモデルのクリッシー・テイゲン。彼女のインスタグラムは通常、夫のR&B歌手ジョン・レジェンドと2人の子供たちとのハッピー&ゴージャスな写真でいっぱいだ。

ところが9月末、明らかに雰囲気の異なる白黒写真が投稿された。5枚つづりの1枚目は、テイゲンが病院のベッドに座り、祈るような姿勢で涙を流している写真。そして4枚目は、ベッドに横になったテイゲンが、ブランケットに巻かれた小さな塊を抱き、レジェンドがテイゲンの肩にキスをしている写真だ。

「私たちはショックを受け、これまでに経験がないほど深い苦痛の中にいます」と、テイゲンは書いている。「何袋もの輸血をしたけれど、足りなかった。......私たちのジャックへ。人生の最初の瞬間に、こんなに多くの困難が重なってしまって心から残念です。あなたに居場所を与えてあげられなくて、ごめんなさい。いつまでも愛しています」

インスタグラムには追悼のコメントがあふれたが、その一方で、こんな悲劇的な出来事を写真で記録し、世界にシェアするなんて、と非難めいたコメントも寄せられた。

妊娠喪失は決して珍しいことではない。一般に妊娠の10〜25%は流産に終わり、新生児の160人に1人は死産とされる。ただ、それがオープンに語られることはなく、経験者は悲しみと孤独の両方にさいなまれることが多い。

意外に多い撮影希望者

テイゲンへの非難の大合唱を見れば、妊娠喪失を経験した人たちが、それを話したくない理由がよく分かる。だがシェアしなくても、その悲劇を写真で記録しておきたいと願う親は意外に多い。

「ぞっとすると言う人もいるが、そんな人は死産を経験した親にとって、その子の写真を残せるのは今しかないと分かっていない。自分はわが子の成長を生涯にわたって写真で記録するくせに」と、ニューヨークを拠点とする写真家ドーン・マコーミックは語る。

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