最新記事

訴訟

アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産を巡り揺れる遺族

2020年02月19日(水)17時00分
安部かすみ

モデル、女優として活躍するデヴォン青木氏  Vincent Kessler-REUTERS

<アメリカで一大レストランチェーンを築いたロッキー青木は2008年に他界したが、未だにその財産をめぐって遺族の間で訴訟問題となっている......>

Benihana(紅花)という、全米展開する寿司&鉄板焼きの一大レストランチェーンを聞いたことはあるだろうか? 1964年にレスリングの日本選抜チームの一員でもあったロッキー青木氏がニューヨークで創業したレストランだ。客の目の前でパフォーマンスをしながら肉を焼くという当時としては斬新なスタイルで一世風靡し、日本食をニューヨークから全米中に広める先駆けとなった。

untitled2.png
2006年、生前のロッキー氏に取材したことがある。インタビュー時、青木氏のオフィスの壁には、青木氏がカバーとなった米『Newsweek』が飾られていた。


遺産管理をめぐって遺族の間で訴訟問題に

ロッキー氏は2008年に病気で他界したが、未だに遺された青木一家が揺れている。彼には前妻との間に生まれたDJスティーブ青木氏と、シャネルなどで一躍有名になったモデルのデヴォン青木氏を含む6人(一部7人という情報もある)の子がいる。他界した時には、3番目の妻で日本出身の実業家、青木恵子氏と婚姻関係にあった。

RTX73WBNa.jpgDJとして活躍するスティーブ青木氏 Steve Marcus-REUTERS


その恵子氏と義理の子にあたるスティーブ氏とデヴォン氏が、財産を巡って訴訟問題になっているという。2月8日付けの『ニューヨークポスト』は、「紅花の相続人スティーブ氏とデヴォン氏は、5,000万ドル(約55億円)の家族信託から義母を追い出したい」という見出しで報じた。

記事によると、ロッキー氏がスティーブ氏とデヴォン氏のために残した「数百万ドル」(約数億円)を恵子氏が浪費したとし、信託基金の筆頭から除外すべく昨年12月、恵子氏を相手取り、再び訴えを起こしたとしている。恵子氏がこの兄妹に訴えられたのは初めてではないという。

2014年5月には6年に及ぶ法廷闘争の末、デヴォン氏とスティーブ氏が5,000万ドルを2人で共有できるようになったが、2人は恵子氏を家族信託の筆頭から1日も早く排除したいとの考えのようだ。

恵子氏はロッキー氏の死後、Benihana of Tokyoの北米と南米を除くフランチャイズのCEOとして活動している。以前は補正下着の事業を成功させた実業家で、ロッキー氏に出会って以降も、彼の右腕として手腕を発揮してきた。またニューヨークの一等地、五番街でのセレブとしての未亡人生活を、日本のテレビ番組でたびたび紹介されている。

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ブラジル、新型コロナ対策で米中などに支援と協力要請

ビジネス

日経平均は小幅に5日ぶり反発、手控えムード 米経済

ワールド

中国の新型コロナ死者4人、全員武漢 市当局は感染拡

ワールド

世界の新型コロナ感染者、実際は1000万人の可能性

RANKING

  • 1

    あの除草剤ラウンドアップに新たな懸念......水中の…

  • 2

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を…

  • 3

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 4

    コロナで破局?ベビーブーム? 「自宅待機」で変わ…

  • 5

    「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

  • 1

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を…

  • 2

    「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

  • 3

    世界最大級のネコ、体重320キロのアポロを見て単純に…

  • 4

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 5

    あの除草剤ラウンドアップに新たな懸念......水中の…

  • 1

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 2

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を…

  • 3

    世界一過保護な国アメリカでは、日本の親は全員ネグ…

  • 4

    「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

  • 5

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:コロナ危機後の世界経済

2020-4・ 7号(3/31発売)

感染拡大で経済先進国の序列と秩序はこう変わる── コロナ後の「ニュー・エコノミー」を識者が徹底解説

MOOK

ニューズウィーク日本版

絶賛発売中!