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西太后の美と健康を支えた秘伝処方がドラッグストアで買える? 薬剤師が解説

2018年12月21日(金)19時00分
高垣育(薬剤師ライター)

晩年まで若々しかったという西太后 Wikimedia Commons Public Domain

<運動不足、美食、ストレス過多だったはずの西太后が晩年まで若々しさを保てた理由とは? 愛用の漢方薬について薬剤師が解説する>

髪や肌の乾燥、シワ、白髪などの老化の兆し。病院に行くほどではない腰痛や月経時の不調などの悩み。そうした老化のスピードを緩やかにするには、西太后の秘伝処方が役立つかもしれない。

西太后は映画『ラストエンペラー』で有名な清朝最後の皇帝宣統帝の大伯母にあたる。

「平均寿命が四五歳前後だった当時の中国で、七四歳まで生きた。しかも、ただ単に長生きしたというだけではなく、崩御の直前まで意識がはっきりしていたうえ、髪も終生黒々として、肌も美しかった」(『西太后の不老術』宮原桂著より)

そう聞くと、さぞかし健康的で節制した生活をしていたのだろうと思うかもしれないが、実はそうではない。宮中では専用の輿で移動し、ほとんど歩くことはなかったという。

食生活はというと、食卓には中国全土から集められた珍しい食材によって作られた料理が常時100皿以上並べられた。西太后はずば抜けた美食家だったらしい。さらには政治のトップとして、50年にわたって過度のストレスにさらされ続けていた。

栄養過多、運動不足、過度のストレスという健康的とは言いづらい暮らしをしながら、なぜ西太后は若々しさを保つことができたのだろうか。それは西太后の健康を支える秘伝処方があったからだという。

老化のスピードを緩やかにして「年の割に老けている」を年相応に

「未老先衰」という言葉がある。意味は文字通り「まだ老いていないのに、年の割に老化が進んでしまっている状態」のことを指す。

たとえば、まだ若いのに白髪が目立ったり、肌や髪がぱさぱさする、シワやシミがあるといった美容のトラブルや、足や腰などの痛み、疲れやすい、熟睡できないなどの病院に行くほどではないけど体の調子が悪いといった症状がある状態のことだ。

自分が「未老先衰」の状態かどうかは、これらの症状が同年代の人と比較して自分にはどの程度あるかを見てみると良い。もし、同年代の人に比べてこれらの症状が顕著に見られる場合には、体の中では自分が思っている以上に老いが進んでいる場合がある。

「女性の体は実年齢以上に、そしてご本人が思っている以上に疲れて老化しているケースが多くあります。たとえば私が相談を受けた患者さまで、妊娠を希望している20代の方がいました。その方は幸いなことに漢方による治療でお子さんを授かったのですが、治療開始当初に婦人科で測定してきたというホルモン値は更年期のような状態に陥っていたということがありました」

そう語るのは漢方薬局「東西薬局」代表薬剤師、医学博士の猪越英明博士だ。

「同年代の人に比べて自分の体は老化していることを認めるのはショックなことですが、どうか落ち込まないでください。老化の速度を緩やかにし、さらに年相応の若々しさを取り戻す、スローエイジングの方法が東洋医学にはあります」(猪越博士)