「ポケモンGO」は中国のスパイ? CIAの道具?...大人気ゲームを直撃した「スパイ疑惑」とは?

THE POKÉMON SPY PANIC

2025年1月8日(水)14時44分
ザック・ドーフマン(安全保障ジャーナリスト)

「『最高機密扱いの核施設内にポケストップがある』みたいに言われ、私はこう答えた。『分かった、ナイアンティックに話して撤去してもらおう。だが、はるかにでかくて厄介な問題がある。つまり誰かがエネルギー省の最高機密扱いの施設内で写真を撮り、それをGPS座標付きの第三者アプリにアップロードしたということだ。施設内にポケストップがあるなら、そういう経緯だ」

どうやらエネルギー省の防諜責任者たちは(固定された)ポケストップと、アプリの入ったスマホが近くにあれば神出鬼没のポケモンたちを混同していたようだ。


同省の一部の施設では、とんでもない場所にポケモンが現れ始めた。

電子盗聴防止施設に出現

エネルギー省のスパイ探しは、機密情報隔離施設(SCIF)──機密情報について話し合うため電子盗聴を防止するべく特別に設計された施設──付近でレアなポケモンが大量に出没していることに注目した。

SCIFに入る際は、デジタルスパイ行為防止のため外に用意された保管容器にスマホを預ける。

セキュリティー担当者が「SCIFの件は、預けられた(ポケモンGOのアプリを入れた)スマホによって、これらの施設はカフェなどポケモンGOのプレイヤーがよく出入りする場所だと(ゲームの)アルゴリズム(処理手順)に誤解されたせいだと突き止めた」と、同省の元高官は言う。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、イラン核問題仲介に意欲 ロシアの緊密な

ワールド

米国防長官、NATOの5%目標合意を確信 首脳会議

ビジネス

英企業、7割が米関税の影響予想せず 中銀調査

ビジネス

中国配車・滴滴、第1四半期売上高は前年比8.5%増
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪んだ認知
  • 4
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 5
    女性が愛馬に「後輩ペット」を紹介...亀を見た馬の「…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    韓国大統領選挙、イ・ジェミョンが勝利宣言「第1の使命…
  • 8
    【クイズ】金属の錆を防ぐ「クロム」の産出量が、世…
  • 9
    韓国新大統領にイ・ジェミョンが就任 初日の執務室で…
  • 10
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 4
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 5
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 6
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 7
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 8
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 9
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 10
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 10
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中