ディズニーチャンネルは死んだ...8~13歳向けメディア経済圏が「いつの間にか消えた」理由

Where Did All the Tween Shows Go? Experts on How Adult TV Affects Gen Alpha

2025年9月26日(金)18時23分
メリッサ・フルール・アフシャー

「プレティーンは昔から、年上のティーン向けコンテンツに憧れる傾向があった。ただ、今はそのアクセス手段が圧倒的に増えている」と、メンタルヘルス専門クリニック「Light On Anxiety Treatment Centers」創設者でCEOのデブラ・キッセン氏は本誌に語った。

「以前ならR指定の映画をこっそり観に行く必要があったが、今はワンクリックで見られてしまう」「最も大切なのは、子供たちがそうしたコンテンツとどう向き合うか、大人が批判的思考と安定したサポートで導いていくことだ」

プレティーン向けジャンルの興隆と衰退

2000年代から2010年代前半にかけて、舞台を中学校や高校に設定しつつも、非現実的な展開を交えたテレビ番組が爆発的な人気を誇った。

セレーナ・ゴメス、マイリー・サイラス、デミ・ロヴァート、アリアナ・グランデ、ジョナス・ブラザーズ、ビクトリア・ジャスティスといったスターたちは、次々にテレビに登場し、知名度を確立した。

プレティーン向けメディアは独自の経済圏を形成し、雑誌やサウンドトラック、コンサートツアー、関連グッズなどが次々と生み出されていった。

ミレニアル世代やX世代にも、プレティーン期に大きな影響を与えたコンテンツが存在した。たとえば1990年代のボーイバンドや、10代のアイドルだったブリトニー・スピアーズ、そして『マチルダ(Matilda)』『マイ・ガール(My Girl)』『テラビシアにかける橋(Bridge to Terabithia)』のように、自己認識や喪失をテーマにした映画。

さらにさかのぼれば『ベスト・キッド(The Karate Kid)』や、ジョン・ヒューズによる高校生活を描いた名作群もある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 9
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中