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韓国発の超大作『キングダム』、台湾・香港版タイトルが韓国で炎上 新型コロナウイルスもあって問題化

2020年3月31日(火)21時01分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

せっかちな韓国では「明後日」を「明日」に

また、 "史上最悪の邦題"という不名誉を被ってしまったのが2006年DVD発売された劇場未公開作品『バス男』だ。当時日本で大流行していた『電車男』に便乗してつけられたようだが、元々は『Napoleon Dynamite』というまったく異なるタイトルで2004年に全米公開されている。作品内容も『バス男』の割にはストーリーにバスは大した意味を持っておらず、多くの映画ファンから非難の声が上がっていた。

このDVDが発売されてから7年後の2013年、 DVD発売元の20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンが突然公式Twitterで原題と同様の『ナポレオンダイナマイト』に改名することを発表した。Tweetは、「時代に便乗してこんな邦題をつけてしまい大変申し訳ございませんでした」という謝罪の言葉で締めくくられ映画ファン達の間で話題を集めた。

筆者が配給会社に勤めていた韓国でもタイトルをめぐる騒動は度々起こっている。特に有名なのは、SF映画『デイ・アフター・トゥモロー』だ。この作品、韓国ではなぜか『トゥモロー』になり、"明後日"の意味を持つタイトルが"明日"に変更されている。配給会社による説明では「せっかちな韓国人にとって、明後日ではもう未来の事であり、パニック映画として"何かが起こる。しかしそれは明後日"と言われると危機感や緊張感が一気に落ちてしまうため」としていた。

映画のタイトルは、ポスタービジュアルと共にその作品の第一印象を決定する大事な要素だ。作品名を聞いて惹かれない作品に、観客はわざわざお金を出して映画館に向かうことはないだろう。それ故、映画会社は頭を寄せ集め、必死に良いタイトルを考えて作品を世に送り出す。

それだけに外国で公開するにあたっても、たとえ原題から変更せざるを得ない場合でも、配給する側は製作者たちの意図を汲み、できるだけ近いニュアンスで観客に伝えるようにしてほしいものだ。

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