最新記事
投資家

著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行為」「消費増税」に等しいとトランプを批判

Warren Buffett Weighs In on Donald Trump Tariff Plans

2025年3月4日(火)20時15分
ジュリア・カルボナーロ
著名投資家ウォーレン・バフェット

自らの投資会社バークシャー・ハサウェイの年次総会に出席するバフェット(2024年5月3日、ネブラスカ州オマハ)  REUTERS/Scott Morgan

<普段は政治には関わらないバフェットが関税には黙っていられない理由>

伝説的な投資家ウォーレン・バフェットが、カナダやメキシコなど外国からの輸入品に関税を課すドナルド・トランプ大統領の政策について、アメリカの消費者に悲惨な影響を及ぼすおそれがあると警告している。

「オマハの賢人」「株の神様」とも呼ばれるバフェットは3月2日、CBSニュースのノラ・オドネルに対して、関税は「戦争行為」に等しく、結果的には「消費増税」になると述べた。

バフェットは普段、政治やホワイトハウスの政策についてのコメントを避けており、このように語ることは珍しい。

トランプは2024年の大統領選において、中核をなす政策の1つとして関税を位置づけ、生活費の高騰や住宅の入手困難など、アメリカが抱える多くの問題は関税を通じて解決できると約束した。

しかし多くの専門家は、関税はアメリカ経済に多少のメリットをもたらすものの、最終的には価格の上昇という形で、消費者がコストを担わされるおそれがあると懸念を示している。

トランプ政権はこれまでこうした警告を顧みずにきたが、バフェットの発言は、こうした懸念をさらに強めるものになりそうだ。

トランプは2月27日、カナダとメキシコからの輸入品に対する25%の関税措置を3月4日に発動すると述べた。これらの関税は、両国が国境警備の取り組みを強化すると確約したことで、適用開始が1カ月間延期されていた。

試写会
『クィア/Queer』 ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米・ウクライナ鉱物協定「完全な経済協力」、対ロ交渉

ビジネス

トムソン・ロイター、25年ガイダンスを再確認 第1

ワールド

3日に予定の米イラン第4回核協議、来週まで延期の公

ビジネス

米新規失業保険申請1.8万件増の24.1万件、予想
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中