中国消費回復に暗雲...冴えなかった大型商戦、成長目標達成も不透明に
だが、販売期間が長期化して消費者の興味が薄れ、例えば字節跳動(バイトダンス)傘下の「抖音(ドウイン)」などライブコマースが提供する日常的な値引きに関心が移るようになると、こうしたピークは鋭さを失うと同氏は指摘する。
「今年見られるのは正規価格の小売りからの完全なシフトだ。より理性的な消費、慎重さ、価値を求める動きが見られる」と述べた。
中国の消費者は不動産不況や賃金の伸び悩み、若年失業率の高さなどを背景とした家計への懸念から支出に消極的で、政府が今年の目標に掲げる5%前後の経済成長達成を危うくしている。
618のようなイベントはかつてのように消費を刺激するどころか、誰もが必要なものをできるだけ安く買うことに集中している今年のような状況では、消費回復にマイナスに働く可能性もある。
中国南部・長沙市で販売業に従事する一児の母カン・リーさん(45)は必需品以外の買い物を控えるようになった1人だ。
カンさんは今年の618で生活必需品と子どもの服と靴、自身のスキンケア用品を買ったと話す。618のようなイベントの際にこれらの品を買いだめすることで、半年後の独身の日まで買わなくて済むという。
市場調査会社カンター・ワールドパネルの大中華圏担当マネジングディレクター、ジェーソン・ユー氏は、消費者が618セールで必要な物を購入したため、今後数カ月は小売業者にとって困難な時期になると指摘。「こうした買いだめ行動は今後の消費ポテンシャルの過度の前倒しだ。7月は非常に厳しくなるだろう」と語った。
ナティクシスのガルシアヘレロ氏は今年後半の小売売上高が1桁台前半の伸びにとどまり、中国の国内総生産(GDP)に占める消費の割合は縮小すると予測。その上で「中国は問題から脱却するため引き続き輸出が必要になるため、世界経済の不均衡是正には悪いニュースだ」と述べた。


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