最新記事

富裕層

中国2020年長者番付、過去最高ペースで「ビリオネア」誕生 富豪らの資産合計、独GDP上回る

2020年10月20日(火)16時48分

中国富裕層向けメディア「胡潤百富(フルン・レポート)」が20日発表した2020年の中国版長者番付によると、中国では過去最高のペースで新たな「ビリオネア」が誕生している。写真は長者番付トップのアリババ創業者のジャック・マー氏。パリで昨年5月撮影(2020年 ロイター/Charles Platiau)

中国富裕層向けメディア「胡潤百富(フルン・レポート)」が20日発表した2020年の中国版長者番付によると、中国では過去最高のペースで新たな「ビリオネア」が誕生している。中国経済は新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けたが、株価上昇や新規株式公開(IPO)によって、富豪たちの保有資産が急拡大していることが分かった。

中国版長者番付は、20億人民元(約2億9914万ドル)以上の個人資産を保有する人が対象。フルン・レポートのルパート・フーゲワーフ会長によると、今年の番付に掲載された人々の保有資産額は合わせて4兆ドルで、ドイツの年間国内総生産(GDP)を上回るという。

番付の資産総額は今年、1兆5000億ドル拡大した。この増加幅は英国のGDPの約半分に当たり、過去5年の合計の増加幅を上回る。

フーゲワーフ会長によると、株式市場の活況と新規上場を背景に、中国では過去1年、1週間につき5人のビリオネア(ドルベース)が誕生。会長は「たった1年でこれだけの富が創出されたのは、世界でも過去に例がない。中国の企業家は想定以上に富を増やした」と指摘した。

番付のトップはアリババ<9988.HK>創業者のジャック・マー氏で、個人資産は45%増の588億ドル。3年連続で首位を維持した。中国のミネラルウォーター最大手として知られる農夫山泉<9633.HK>を最近、香港で上場したジョン・シャンシャン氏が537億ドルで3位に躍り出た。2位はテンセント<0700.HK>創業者のポニー・マー氏だった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ



ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行

ワールド

米中、TikTok巡り枠組み合意 首脳が19日の電

ワールド

イスラエルのガザ市攻撃「居住できなくする目的」、国

ワールド

米英、100億ドル超の経済協定発表へ トランプ氏訪
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中