最新記事

リコール隠し

破綻しても変わらなかったGMの隠蔽体質

2014年4月3日(木)17時22分
ハワード・コプロウィッツ

 この日最大の見せ場は、クレア・マッカスキル上院議員(民主党)が、GMは生まれ変わったというバーラの主張を一蹴したシーンだろう。バーラは、一連の対応の遅れは09年に経営破たんして政府の救済を受ける以前の「旧GM」の問題であり、「新生GM」では顧客の安全を顧みない判断はあり得ないと訴えてきた。

 だがマッカスキルは、「不具合を10年間隠すことにしたのは『旧GM』かもしれない。しかし『新生GM』の名の下でも、不具合の明白な証拠が出てから行動を起こすまでに9カ月もかかっている」と一喝した。

 GMを取り巻く状況は極めて厳しい。組織的な隠ぺい工作が明らかになれば、刑事責任を問われる可能性も指摘されている。

 現行法では、運輸省の高速道路安全局に対して虚偽の報告をしたり、情報を開示しなかった企業への罰金は最大3500万ドル。ただし、同局の担当者は公聴会で、罰金の上限を3億ドルに引き上げる案を検討していると明かした。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:トリプル安の東京市場、政局が端緒 リスク

ビジネス

EU、ステーブルコイン規制の抜け穴ふさぐべき=EC

ワールド

ロ朝首脳が会談、派兵にプーチン大統領謝意 支援継続

ビジネス

アングル:9月FOMC、米労働市場の解釈巡り議論白
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 4
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 5
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 8
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 9
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 10
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 7
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中