最新記事

米消費

「キャッシュ・モブ」は小売店の救世主

SNSで呼びかけ抗議デモ、じゃなくて買い物へ──不況が生んだ新しい消費スタイル

2012年4月18日(水)15時00分
サマンサ・スタインバーン(グローバルポスト)

群衆は力 地元の自然食品店で小銭を高々と掲げて見せる住民たち Aaron Josefczyk-Reuters

 景気がパッとしないアメリカでは、小規模な小売店は苦戦中。だが、そんな小さな商店に頼もしい援軍が現れた。地元の店を支援するために見知らぬ人が集合し、最低10〜20ドルの買い物をする「キャッシュ・モブ」だ。

 モブとは群衆のこと。「フラッシュ・モブ」は、会ったこともない人たちがSNSなどで連絡を取り、公共の場に集まってダンスや歌などのパフォーマンスをしたり、デモをすること。キャッシュ・モブも同じ方式だ。店に事前に連絡することもあるが、予告なしの場合もある。

 小売店としては、この動きは大歓迎。最近の調査では、全米の小規模な小売店の4割近くが売上高の減少に悩んでいる。

 バージニア州で文具や書籍などを扱うアパラチア・プレスは、キャッシュ・モブの到来で「たった45分でクリスマス・シーズンの1日分を売り上げた」。

 ミネソタ州初のキャッシュ・モブを組織した主婦のリサ・ザーンは「手軽に実行でき、安上がりな」運動だと話す。

 だが1回だけのサプライズでは効果は限定的だと、オハイオ州でモブを行った弁護士アンドルー・サムトイは言う。「人々の意識が変わるきっかけになればいいのだが」

GlobalPost.com特約

[2012年3月28日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アンソロピック、リスク指定で売上高数十億ドル減も 

ビジネス

Linux企業SUSE売却をEQTが検討、最大60

ビジネス

シンガポール取引所、アジア国債先物を上場へ 地政学

ビジネス

G7内での国際協調に向け、今後も「必要に応じて会合
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 6
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 7
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 10
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中