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2009.06.29

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村上春樹(作家)

孤独をえぐる想像力

2009年6月29日(月)15時52分
デボラ・ホジソン

REUTERS

 日本には「アンチ春樹」派もいるが、英語圏の評論家は総じて好意的だ。87年に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』が英訳されて以来、アメリカの知識層は村上春樹の型破りな想像力とハードボイルドな文体、日本から神秘のベールをはぐ作風を愛してきた。

 14の長編が英語に翻訳され、40余りの短編がニューヨーカーなど一流文芸誌に掲載されている。『海辺のカフカ』はオーストリアでベストセラーとなったし、中国で出版された村上作品の売り上げは海賊版抜きで150万部にのぼるという。

 人気の秘密は? アリゾナ大学で日本文学を教え、村上の小説を英訳したこともあるフィリップ・ゲーブリエルは、「彼には世代や文化を超えて心に訴える力、現代社会の不安や孤独をえぐり出す力がある」と語る。そんな力をもつ作家は、世界広しといえどもほんのひと握りだ。

[2004年10月20日号掲載]

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