
「本物のモッズって、そうなろうとしてなるものじゃなくて、あっ、自分はモッズなんだって気づくものなの。それにモッズは単なるファッション哲学じゃなくて、自分がどう感じるか、自分を他人にどう伝え、どう振る舞うかということ。魂の問題なのよ。」
エイミー(写真集『I'm One: 21st Century Mods』より)
1960年代にタイムスリップしたかのような写真が撮影されたのは、今世紀に入ってからだ。東京のライカ銀座店2階サロンで開催されている写真展「I'm One: 21st Century Mods」では、写真家ホルスト・A・フリードリヒが12年にわたって切り取ってきた現代に息づくモッズ・シーンのライブ感に溢れた写真が展示されている(6月13日まで)。


撮影を始めたきっかけは、フランクフルト出身のフリードリヒが1997年にロンドンへ拠点を移した際に「ドイツの友達がモッズだったので、イギリスのモッズシーンに興味があって調べていたら、現代モッズ・ムーブメントの中心『ニュー・アンタッチャブルス』を見つけた」からだと言う。
被写体は、白髪の元祖モッズ、90年代のブラーやオアシスの音楽をきっかけにモッズ・カルチャーに興味を持った世代、さらに若い信奉者たちなどで、その年齢層の広さに驚かされるが、『ニュー・アンタッチャブルス』のリーダー的存在ロブ・ヘイリーは「モッズのすごいところは、いくつになろうがモッズでいられるところだ。センスがよくてスマートで時代によって自己変革も続けてきた。40歳なら40歳なりのモッズがある」と写真集で語っている。
写真展をきっかけに、冒頭のエイミーのように「自分がモッズなんだ」と気づくかも知れない。
――編集部・片岡英子