イスラエル視点のドキュメンタリー映画『ホールディング・リアット』は観ることを逡巡したが......
フィラデルフィアで生まれたユダヤ系アメリカ人のイェフダは、妻や娘たちと共に1973年にイスラエルに移住した。イェフダはもう1つの祖国であるアメリカに他の家族たちと一緒に渡り、ハマスに人質解放の圧力をかけてくれることを期待してバイデン政権(当時)の有力政治家に働きかける。
でもやがてイェフダは気付く。ネタニヤフと過激なシオニストである右派政治家たちがハマス攻撃を継続する口実として、自分たち人質家族の存在が利用されていることに。イェフダは苦悩する。今の最優先順位は家族の奪還。そのためにはどうすればよいのか。何をすべきなのか。
被害側も加害側も一色ではない。ネタニヤフ政権に対して批判的なユダヤ人もいれば、パレスチナ人を1人残らずイスラエルから追放すべきだと主張するユダヤ人もいる。
多くの人がいて多くの立場があり、多くの主張がある。当たり前だ。そもそも被害と加害も単純には分けられない。ハマスはなぜ残虐な攻撃を仕掛けたのか。その前に、継続して苛烈な支配と無慈悲な入植をしてきたイスラエルに理由がある。
でもそのユダヤ人たちは、2000年以上にわたって差別され、迫害され続けてきた民族だ。
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