日本はエネルギーの輸入大国であり、いずれにせよ原油や天然ガスは輸入しなければならない。中東やインドネシアからの輸入の一部を米国産に切り替えることで、日米交渉を有利に進めることができるなら、これほど都合のよい交渉材料はない。
日本はとかく情緒的に物事を判断する傾向が強く、実務的な交渉が苦手だ。だがトランプ政権は、交渉そのものを目的にしているといっても過言ではなく、具体的な成果を求めてくるのは確実だ。
米国は日本にとってもっとも重要な同盟国であることに変わりはないが、あくまでそれは双方がニーズを満たし合うドライな関係でしかないことを理解しておくべきだろう。