ドイツ連立政権が19億ドルの燃料税軽減策で合意、価格高騰に対応
ガソリンとディーゼル燃料の価格を示す看板。ベルリンで2026年4月1日撮影。REUTERS/Lisi Niesner
Maria Martinez Miranda Murray
[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ連立政権は13日、消費者と企業を対象とした計16億ユーロ(19億ドル)規模の燃料税軽減策で合意した。中東紛争に起因する原油価格高騰への対応を巡る、政権内の対立に終止符を打った。
2カ月間にわたり、ガソリンと軽油の税金を1リットル当たり約0.17ユーロ引き下げる。加えて、企業が従業員1人当たり1000ユーロの救済一時金を支払う場合、給与税や社会保障費を免除することでも合意した。
メルツ首相は記者会見で、紛争の影響緩和に全力を尽くしていると強調し、石油企業に対し、減税分を全て消費者に直接還元するよう求めた。
ただ経済学者や業界団体は懐疑的だ。ドイツ経済研究所(DIW)のマルセル・フラッツシャー氏は、減税の大部分が「石油会社の銀行口座に消えかねない」と指摘し、減税は燃料の節約を促さないと批判した。
ガソリンスタンド経営者らも、大手石油会社が減税分の一部を懐に収めるために価格を吊り上げるリスクがあるとし、政府に対して価格統制を求めている。
エネルギー危機対策を巡っては、キリスト教民主同盟(CDU)所属でメルツ首相の盟友であるライヒェ経済相が10日、連立を組む社会民主党(SPD)所属のクリングハイル財務相が提案した石油企業への超過利潤税を批判し、政権内の対立が露呈。連立政権の危機対応能力が問われる事態となったため、13日の合意は政府が機能していることを示す重要な「ショー」の意味を持った。
一方、メルツ氏は13日、欧州連合(EU)が2027年に計画するハイブリッド車への二酸化炭素(CO2)排出課税強化に反対する方針を表明。再生可能燃料で走る自動車の認定を含む、より「技術に対して開かれた」アプローチをEUに対して主張していくと説明した。





