トランプ氏、輸入医薬品に関税100%の大統領令に署名
写真は米ドル紙幣と医薬品のイメージ。2024年6月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
Ahmed Aboulenein
[ワシントン 2日 ロイター] - トランプ米大統領は2日、輸入医薬品を巡って、薬価で米政府と合意するか製品の米国生産を約束しなければ、原則として100%の輸入関税を課すとの大統領令に署名した。
世界の大手製薬会社は昨年、数十億ドル規模の医薬品を関税の対象外とすることで米政府と合意した。ジェネリック(後発医薬品)も対象外となっているが、中小製薬会社については合意を結ぶか、生産拠点を米国に移すことが必要。後発医薬品は少なくとも1年間は関税が免除される。
大統領令が出された背景には、米国の患者が処方薬に支払っている価格が他国と比べて高額で、他の先進国の3倍弱に達する場合も多いことがある。ただ、業界団体「米国中堅バイオテクノロジー連盟」(MBAA)は、今回の大統領令によって最恵国待遇価格協定を既に結んでいる大企業だけが恩恵を受ける「不公正な二層構造の適用除外制度」が生じる恐れがあると問題視した。
既存の貿易協定によって欧州連合(EU)と日本、韓国、スイスで製造された医薬品に対する関税は15%が適用される。英国とは関税協定が別途結ばれている。
100%の関税を回避する計画を発表するための猶予期間を大手製薬企業に120日間、中小企業に180日間それぞれ設けた。製造を米国へ移す場合、見返りとして関税を20%に引き下げる。また、米国で生産を手がけ、最恵国待遇価格協定を米保健福祉省(HHS)と締結する製薬企業は関税が免除される。
米政府は既に製薬会社17社と合意に達しており、うち13社とは確定し、4社とは交渉を進めている。
食品医薬品局(FDA)によると、米国で販売されている医薬品の90%超を後発医薬品が占めている。また、業界団体の米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、PhRMAの加盟企業の約半数を含めた多くの製薬企業が米政府との合意に達していないと説明している。
業界関係者によると、中小製薬会社は関税や新たな価格規制を回避するために個別の取り決めを求めているという。





