英、対米医薬品協定を正式決定 対米関税ゼロに
英国のカイル・ビジネス貿易相。3月17日、ロンドンで撮影。REUTERS/Isabel Infantes
Sam Tabahriti Maggie Fick Bhanvi Satija
[ロンドン 2日 ロイター] - 英政府は2日、米国との医薬品貿易協定を正式決定した。英国製の医薬品に対して対米輸出時の関税を免除する一方、英政府が新薬価格の引き上げを受け入れる。
この協定は、昨年締結された米英の包括的な通商協定の一環として合意されたもので、米国は少なくとも3年間、英国から輸出される医薬品に対し関税をゼロとすることを約束する。英政府は、米国市場で医薬品に関税が課されない唯一の国になるとしている。
カイル英ビジネス貿易相は2日の声明で、この協定は世界有数の英製薬産業を支え、高度技能の雇用を守るとし、米英の経済関係の強さを示すものだと述べた。
グリア米通商代表部(USTR)代表は、トランプ大統領が貿易相手国に対し、革新的な医薬品への「公正な負担」を求めていると説明。米国の患者が研究開発コストを不当に負担する状況を解消する狙いがあるとした。
トランプ政権は同日遅く、製薬企業が政府の薬価協定に応じるか、国内生産を約束しない場合、ブランド医薬品に最大100%の関税を課す方針も示した。
英政府が公開した協定文書によると、国民保健サービス(NHS)で用いられる医薬品の費用対効果を評価する英国立医療技術評価機構(NICE)の評価枠組みが変更される。新薬に対する費用対効果の評価基準が引き上げられる。
また、英政府は医薬品への支出を現在の国内総生産(GDP)比0.3%から28年までに0.35%、35年までに0.6%に拡大する方針を示した。
さらにNHSが支払う新薬の実質価格は26年4月から25%引き上げられる。引き上げは協定発効後に発売される医薬品に適用される。
関税免除は英国の主要製薬会社が米政府の価格・関税協定に参加して規定を順守することが条件となる。
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