中国、長期介護保険制度を導入 急速な高齢化に対応
3月26日、中国政府は、高齢化の進展に伴い家族の介護負担を軽減し、社会保障体制を強化するため、長期介護保険制度の導入を発表した。写真は、中国・上海の路上でシェアサイクルの自転車に乗る高齢者。2024年9月撮影(2026年 ロイター/Tingshu Wang)
[北京 26日 ロイター] - 中国政府は、高齢化の進展に伴い家族の介護負担を軽減し、社会保障体制を強化するため、長期介護保険制度の導入を発表した。
国務院が25日に公表した計画によると、6カ月以上にわたり障害が続く人を対象に、基礎的な介護や医療サービス、または費用面での支援を提供する。
国営新華社は、この制度が社会保障システムの重要な構成要素であり、「人口高齢化への積極的対応」の鍵になると伝えた。
今回の発表は、約3週間前に開かれた全国人民代表大会(全人代)で、高齢者向けの年金財源や健康・介護サービスなど支援政策の拡充方針が示されたのに続くもの。
中国では2035年までに60歳以上の人口が4億人に達する見通しで、米国とイタリアの人口を合わせた規模に相当する。数億人が労働市場から退出する一方で、年金財政はすでに圧迫されている。
専門家は、出生率が過去最低を更新する中、人口減少がさらに進む可能性を警告している。中国の人口は25年まで4年連続で減少した。
長期介護保険の枠組みでは、3年以内に「全国民を対象とする統一制度」の構築を目標とする。16年に開始した試験事業を踏まえた措置となる。
当局はこの制度について、障害のある人の基本的ニーズに対応し、生活の質を大きく向上させると説明。「入浴や理髪、食事、包帯交換といった日常行為が、病床にある人々にとっても身近で利用可能なケアになる」とした。
財源は雇用主と個人の負担に加え、政府補助で賄い、合計の保険料率はおおむね0.3%とする。
農村部と都市部の住民は同一の基金から同一の給付を受ける仕組みとする。中国では両者の医療・介護サービス格差は依然として大きい。政府は35年までにこの格差を大幅に縮小する方針。





