EU、域内サービス障壁解消の取り組み不十分=欧州会計監査院
写真は欧州連合の旗。2019年4月、ベルギーのブリュッセルで撮影。REUTERS/Yves Herman
Jan Strupczewski
[ブリュッセル 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)の独立した外部会計監査機関である欧州会計監査院(ECA)は25日、EUは域内の国境を越えるサービスに対する障壁を解消するための取り組みが不十分だと指摘した。
サービス業はEUの域内総生産(GDP)の約70%を占めるが、国境をまたいで提供されるサービスは20%にとどまっている。国によってサービス企業に対する許認可要件が大きく異なるためだ。
ECAは、2002年に確認された国境を越えるサービスに対する障壁のうち60%は23年時点でも依然として解消されておらず、障壁の解消が優先されていない実態が浮き彫りになったと説明した。
ECAの監査委員を務めるハンス・リンドブラッド氏は「EU域内の企業は国境を越えてサービスを提供する際に難関に直面し続けている」と指摘。「障壁を排除する欧州委員会の取り組みは依然として不十分だ」と述べた。
ECAによると、欧州委員会の調査では、国境をまたぐサービスに対する既存の障壁が解消されれば、EUの経済成長率は数年以内に2.5%高まるとの推計が示されている。
欧州委は昨年、米国や中国との経済面での競争が激化する中、4億5000万人の消費者を抱えるEU単一市場を強化する上で、この問題が障害になっていると指摘した。
EU加盟各国政府は、自国の労働市場と既得権益を守るため、国境の外へのサービス業の促進に消極的な姿勢を示すことが多い。特に弁護士、エンジニア、大工、官僚といった専門職の分野でこうした傾向が強い。
ECAは、欧州委は国境を越えるサービスに対する最も重大な障壁を確認するとともに、EU加盟各国に対して障壁の解消を働きかけるべきだと主張。国境をまたぐサービスに関する法律の見直しを進め、他のEU加盟国での事業を拒否された企業による申し立ての処理を加速すべきだと訴えた。
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