鎮痛剤「タイレノール」、トランプ氏発言後に妊婦の使用減=医学誌
米ニューヨーク州のウォルマート店舗で販売されるタイレノール。2025年11月撮影。REUTERS/Kylie Cooper
Sriparna Roy
[6日 ロイター] - トランプ米大統領が市販の解熱鎮痛剤「タイレノール」と自閉症との関連性を指摘した後、妊婦による同薬の使用が減少したことが、英医学誌ランセットに掲載された分析結果で明らかになった。
米国の救急治療室(ER)の処方パターンを分析した同研究によると、トランプ氏が昨年9月、妊娠中の使用を避けるべきだと発言した後、3カ月間でタイレノールの処方量は10%減少した。
特に15─44歳の妊婦では、3カ月にわたる調査開始直後に16%減り、3週目には週間ベースで最大20%の減少を記録した。一方で、妊娠していない女性の処方量には統計的に有意な変化は見られなかった。
トランプ氏の発言を巡っては、一部の保健当局者が神経発達障害との関連を示唆する研究を引用して支持した一方、製造元の米ケンビューは「事実無根」と否定。アセトアミノフェンは妊娠中の痛みや発熱の緩和において「最も安全な選択肢だ」と反論している。
研究の共著者でボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院の救急医、ジェレミー・ファウスト氏は「これは数千人の女性が痛みや発熱の救急治療を受けられなかったことを意味する。恐らく不要な恐怖が原因だ。最も安全な選択肢であるタイレノールが避けられたのは残念だ」と述べた。
タイレノールの処方減少傾向は数週間後に鈍化しており、研究者らは大統領の発言を否定する信頼できる専門機関からの情報発信が影響したと分析している。





