リオのカーニバルでルラ大統領たたえるパレード、野党が反発
ブラジルのリオデジャネイロで開催されたカーニバルでルラ大統領の半生を称えるパレードが行われ、政界で波紋を広げている。資料写真、2日撮影(2026年 ロイター/Adriano Machado)
Lisandra Paraguassu Ricardo Brito Janaina Quinet
[ブラジリア/リオデジャネイロ 15日 ロイター] - ブラジルのリオデジャネイロで開催されたカーニバルでルラ大統領の半生を称えるパレードが行われ、政界で波紋を広げている。野党側は「事実上の事前選挙活動で違法だ」と反発し、法廷闘争に発展。10月の大統領選で4期目を目指すルラ氏側は、慎重な対応を余儀なくされている。
リオのサンバチーム「アカデミコス・デ・ニテロイ」は、貧しい北東部からサンパウロへ移住し、工場労働者から大統領へと上り詰めたルラ氏と、その母ドナ・リンドゥ氏の歩みをテーマにパレードを構成した。ルラ氏は当初、この企画に涙を流して喜んだとされるが、政治問題化するにつれ、政権内には緊張が走った。
野党側は、パレードが選挙に有利に働くとして複数の訴訟を起こした。裁判所は大半の訴えを却下したが、1件が会計監査裁判所で係争中。
野党はサンバチームへの公金投入を批判するが、政府側は「全学校に一律に配分されており、芸術的内容とは無関係だ」と反論している。
法への抵触を避けるため、ルラ氏と政権与党は神経をとがらせている。
ルラ大統領は、パレード中は一切の演説やインタビューを拒否。交流サイト(SNS)への投稿でも特定のパレードには言及せず、他のサンバチームとも平等に接する姿を強調した。
閣僚にはパレード行進への参加禁止や公費での移動自粛を徹底。支持者に対しても、党番号「13」や2026年選挙を連想させる服装・旗の使用を控えるよう呼びかけた。
山車に乗る予定だったロサンジェラ夫人は、訴訟リスクを考慮して急きょ観覧席での見学に変更された。
野党のマルセル・バン・ハッタム議員は「ソ連や北朝鮮のような個人崇拝だ」と厳しく批判する。一方、パレードを制作したチアゴ・マルティンス氏は「これは選挙運動ではなく、逆境に打ち勝った1人の男の物語だ」と主張。政治の喧騒が自身にとって思い入れの深い作品を覆い隠していることに不満をにじませた。
現職大統領がリオのカーニバルに出席することは、一般的ではない。





