インドネシア格付け見通し「ネガティブ」に引き下げ=ムーディーズ
Ankur Banerjee Stefanno Sulaiman Gayatri Suroyo
[ジャカルタ 5日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは5日、インドネシアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。政策の実効性に関するリスクと、統治の脆弱化を理由に挙げて「この傾向が続けば、堅調な経済成長とマクロ経済・財政・金融の安定を支えてきたインドネシアの長年にわたる政策信頼性が損なわれる可能性がある」と説明した。
インドネシアの格付け「Baa2」は据え置いた。ただこの水準は、投資適格級として下から2番目だ。
ムーディーズは、歳入改革を伴わない拡張的な財政政策への持続的な転換、資本流出による対外収支の大幅な悪化、あるいは国有企業の財務健全性の大幅な悪化が生じた場合、格下げを行うと述べた。
先月下旬には指数算出会社MSCIがインドネシア株式市場について透明性などの問題を指摘するとともに、5月までに解決されない場合は市場区分を「フロンティア」に格下げすると警告し、株価が急落する場面があった。
このため今回のムーディーズの格付け見通し引き下げは、インドネシア経済とプラボウォ大統領の政権にとってさらなる痛手になりそうだ。
一方インドネシアのハルタルト調整相(経済)は、格付け会社と世界の金融市場が同国の新たな成長戦略を「まだ理解していない」と反論。政府として格付け会社側にさらなる説明をすると語った。
また給食無償化など大統領の政策プログラムで財政支出が拡大していると認めつつも、大統領が設立した政府系ファンドは、投資による成長をけん引すると強調した。
インドネシア中央銀行のペリー・ワルジヨ総裁は、格付け見通しの引き下げは同国の経済基盤が弱体化していることを意味せず、経済成長は堅調に推移していると説明した。
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