ニュース速報
ワールド

人類滅亡まで残り85秒、終末時計が最短更新 核やAIリスクで

2026年01月28日(水)03時09分

ウクライナの首都キーウで、ロシアの攻撃を受け、立ち上がる火と煙。2025年6月撮影。REUTERS/Gleb Garanich/File Photo

[ワシ‍ントン 27日 ロイター] - 米誌「ブレテ‌ィン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」は27日、人類滅亡までの残り時間を示す「終末時計」が2025年‌から4秒短縮し、残り85秒になっ​たと発表した。理論上の絶滅点である真夜中までの残り時間の短縮は直近4年で3回目。冷戦の緊張が高まりを見せていた1947年の算定開始以来の最短を更新した。

核保有国であるロシア‌や中国、米国の攻撃的な動き、核軍縮の気運後退、ウクライナや中東での武力衝突、人工知能(AI)の軍事利用を巡る懸念などを要因として挙げた。生物兵器開発への脅威や、AIを利用した世界的な偽情報の拡散のほか、気候変動の課題にも言及した。

同誌トップで米国務省元高官のアレクサンドラ・ベル氏はロイターに「世界で指導力が機能していない状​況が見られる」と指摘し、新帝国主⁠義や全体主義的な統治に警鐘を鳴らした。従来の外交枠組‍みが危機に直面しており、核兵器使用のリスクが容認できないほど高いとの見方を示した。

ベル氏は、ロシアによるウクライナ侵攻、米国とイスラエルによるイランへの空爆、インドとパキスタン‍の国境での衝突に言及。朝鮮半島の緊張や中‍国に‌よる台湾への威嚇、第2次トランプ米政権下‍で高まっている西半球での緊張についても言及した。

米国とロシア間で唯一の核軍縮合意「新戦略兵器削減条約(新START)」は2月の期限切れが迫る。トランプ米大統領は2025年10月、停止されていた「核兵器実験」の再開手続⁠きを米軍に命じたほか、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束。デンマーク自治領グリーンラン⁠ド領有への意欲を示し、欧‍州の同盟国との緊張が高まっている。

ベル氏は「ロシアや中国、米国などの大国は一段と攻撃的で国家主義的になっている」​とし、リスク回避に欠かせない国際協力が損なわれていると指摘した。

同誌は、アルバート・アインシュタインやJ・ロバート・オッペンハイマーなどの科学者によって1945年に創刊された。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国境責任者、ミネソタ州知事と会談 市民射殺事件で

ワールド

米政権の麻薬船攻撃巡り初の訴訟、死亡男性遺族「民間

ワールド

ウクライナ東部ハルキウで旅客列車にドローン攻撃、3

ワールド

デンマークとグリーンランドの首相、独仏訪問 欧州の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化はなぜ不可逆なのか
  • 3
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに...宇宙船で一体何が?
  • 4
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパ…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    「恐ろしい...」キリバスの孤島で「体が制御不能」に…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中