Ｓ＆Ｐ、南ア格付けを約20年ぶり引き上げ 見通し改善

　格付け会社Ｓ＆Ｐグローバルは１４日、南アフリカの外貨建て長期ソブリン格付けを「ＢＢマイナス」から「ＢＢ」に引き上げた。写真はヨハネスブルク。２０２３年１０月撮影（２０２５年　ロイター/Siphiwe Sibeko）

[１４日 ロイター] - 格付け会社Ｓ＆Ｐグローバルは１４日、南アフリカの外貨建て長期ソブリン格付けを「ＢＢマイナス」から「ＢＢ」に引き上げた。格上げは約２０年ぶりで、成長見通しの好転、財政見通しの改善、国営電力会社エスコムの業績好転に伴う偶発債務の減少を根拠に挙げた。

財務省は、成長軌道への復帰を目指し、債務増加の抑制と財政の信頼性回復に取り組んでいる。

最近公表された中間予算見直しによると、２０２５／２６年度の債務は対国内総生産（ＧＤＰ）比７７．９％でほぼ横ばい、財政赤字の対ＧＤＰ比は５月予算時点の４．８％から４．７％に縮小すると見込まれている。

物流と電力分野の国営企業も、国の改革事業加速につれて改善を見せている。

Ｓ＆Ｐは、電力部門などが成長を支え、２５年の南アＧＤＰは１．１％増に回復し、２６─２８年は平均１．５％増になるとの予想を示した。２４年実績は０．５％増だった。