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中国とASEAN、FTA改良版に調印 トランプ関税下で関係強化

2025年10月28日(火)10時58分

 10月28日、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は、自由貿易協定(FTA)をアップグレードした「3.0版」に調印した。写真は中国の李強首相。10月27日、クアラルンプールで撮影(2025年 ロイター/Vincent Thian)

[クアラルンプール 28日 ロイター] - 東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は28日、自由貿易協定(FTA)をアップグレードした「3.0版」に調印した。

11カ国からなるASEANは中国にとって最大の貿易相手国で、昨年の貿易額は7710億ドルに達した。

中国はトランプ米政権の高関税に対抗するため、ASEANとの関与を強化しようとしている。ASEANの域内総生産は3兆8000億ドルに上る。

3.0版の交渉は2022年11月に始まり、今年5月に完了。当初のFTAは10年に発効した。

中国は3.0版について、双方の農業、デジタル経済、医薬品などの分野における市場アクセスの改善に道を開くと述べていた。

中国とASEANはともにアジア貿易圏「地域的な包括的経済連携(RCEP)」の一員で、世界人口の約3分の1、国内総生産の約30%をカバーする世界最大の貿易圏。マレーシアは27日にクアラルンプールでRCEP首脳会談を開催した。

一部のアナリストはRCEPが米関税に対する緩衝材になり得るとみているが、加盟国間の利害対立もあるため、規定は他の地域貿易協定よりも弱いとされる。

ロイター
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