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ブラジルのインフレ率、4月は5.53%に加速 中銀目標越え続く

2025年05月12日(月)10時54分

[サンパウロ 9日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が9日発表した4月の消費者物価指数(IPCA)は前年同月比5・53%上昇し、3月の5.48%上昇から伸びが加速した。食料と飲料類に加え、保健医療関連と生活用品類の値上がりが主因だった。

中央銀行のインフレ目標は前年比3%上昇、上下1.5%ポイントの許容幅があるものの、上限を大きく超える状況が続いている。前月比上昇率は0.43%で、3月の0.56%から減速した。

こうした高インフレに対し中銀は7日、6会合連続となる利上げを決定。50ベーシスポイント(bp)引き上げて、約20年ぶりの高水準となる14.75%としたが、中銀目標を達成するため今後も大幅な利上げを長期的に続ける方針を示した。

アダジ財務相は4月IPCAが予想通りの水準だったと述べた上で、年末のインフレ率は予想よりも「やや良好な」水準になるとの自信を示した。

5日に中銀が公表した民間エコノミスト調査によると、今年のインフレ率予想は5.53%に下方修正された。ただ、それでも中銀が示した4.8%を大きく上回る。

インターのシニアエコノミスト、アンドレ・バレリオ氏は、中銀の最近の決定を踏まえると、4月IPCAは金融政策の方向性に影響を及ぼさないとの見方を示した。ただ、利上げ局面にあることを背景に「今後数カ月はインフレ率が鈍化するだろう。労働市場に利上げの影響が及んでサービス分野のインフレ率が軟化し始めることに加え、最近の通貨高に伴って工業製品と自由価格品目にも影響が出始めるためだ」との分析を示した。

ロイター
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