Ahmad Ghaddar Olesya Astakhova Alex Lawler

[ロンドン 30日 ロイター] - サウジアラビア当局者が、今後さらなる減産で原油市場を下支えする意向はなく、原油安が長期間続いても対応できると、同盟国や石油業界関係者に伝えていたことが分かった。関係筋5人が明らかにした。

サウジが原油生産を巡る政策を転換し、増産や市場シェア拡大に動く可能性を示唆した。

サウジ政府はロイターのコメント要請に応じなかった。

関係筋によると、サウジは石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の目標を上回る生産を続けるカザフスタンとイラクに憤慨している。

加盟国に目標を順守し、供給過剰を是正するよう圧力をかけてきたが、苛立ちを募らせて方針を転換しているという。

サウジは5月から予定よりも大幅に生産を拡大する計画を推進。これを受け、原油価格は1バレル=60ドルを下回り、4年ぶりの安値を付けた。

関係筋によると、サウジ当局者は、借り入れを増やしコストを削減することで価格下落に耐えられると同盟国や市場参加者に伝えている。

関係筋の1人は「サウジは価格下落を受け入れる用意があり、一部の大規模プロジェクトを縮小する必要があるかもしれない」と述べた。

国際通貨基金(IMF)によると、サウジが財政収支を均衡させるには原油価格が90ドルを上回っている必要があり、これはアラブ首長国連邦(UAE)など他の主要OPEC産油国よりも高い水準だ。

サウジの増産は米国のガソリン価格を抑制するためにOPECに増産を求めてきたトランプ米大統領にとっても追い風になるかもしれない。

トランプ氏は5月にサウジを訪問する予定。

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