ニュース速報
ワールド

日米豪印が外相会合、トランプ政権発足直後に中国けん制

2025年01月22日(水)13時30分

 1月21日、日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「クアッド」は、トランプ大統領の就任後初となる閣僚会合を開催し、自由で開かれたインド太平洋にコミットする方針を確認した。米首都ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Elizabeth Frantz)

David Brunnstrom Simon Lewis Alasdair Pal

[ワシントン 21日 ロイター] - 日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「クアッド」は21日、トランプ大統領の就任後初となる閣僚会合を開催し、自由で開かれたインド太平洋にコミットする方針を確認した。

外相が共同声明で、武力や強制で現状を変えようとするいかなる一方的な動きにも反対する考えを示した。

また、インドが主催する次回の首脳会議に備えるため、当局者が定期的に会合を開くことも明らかにした。

4カ国は中国の勢力拡大に対する懸念を共有しており、会談は2期目のトランプ政権にとって中国への対応が最優先事項であることを示すために計画されたとみられている。

ルビオ米国務長官は会談に先立ち、「米国と米国民にとって重要な事柄について」協力することの重要性を強調すると述べていた。

会議後にインドのジャイシャンカル外相はメッセージアプリのXに「トランプ政権発足から数時間でクアッド(外相会議)が開催されたことは意義深い。外交政策における優先順位を強調するものだ」と投稿した。

共同声明は「法の支配、民主主義的価値観、主権、領土保全が維持・擁護される自由で開かれたインド太平洋を強化するという共通の決意」を改めて表明。

また「力や威圧によって現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも強く反対する」と強調した。

日本政府は声明で、東シナ海や南シナ海におけるそうした試みも含まれるとした。岩屋毅外相は北朝鮮の核・ミサイル開発について懸念を表明するとともに、拉致問題の解決に向けた協力を求めた。

ルビオ氏は3カ国との個別会談も行った。

オーストラリアのウォン外相は記者会見で、豪米英の安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」についてルビオ氏と「非常に前向きな協議」を行ったと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

サマーズ氏、オープンAI取締役辞任 エプスタイン元

ワールド

英軍機にロシア船がレーザー照射、国防相「軍事的選択

ビジネス

エヌビディア、強気見通しでAIバブル懸念は当面後退

ビジネス

メタ、豪で12月10日から16歳未満のSNSアクセ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 6
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 9
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中