ニュース速報
ワールド

ユナイテッドヘルスケアCEO射殺、犯人なお逃走中 新たな顔写真公開

2024年12月06日(金)09時49分

 12月5日、米ニューヨーク市警は、中心部マンハッタンで米医療保険・医療サービス大手ユナイテッドヘルス・グループの保険部門ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソン最高経営責任者(CEO、50)を射殺した容疑者の新たな顔写真を公開した。写真はトンプソン氏が射殺された現場近くのホテル前のポスター。同日撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

Rich McKay

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米ニューヨーク市警は5日、中心部マンハッタンで米医療保険・医療サービス大手ユナイテッドヘルス・グループの保険部門ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソン最高経営責任者(CEO、50)を射殺した容疑者の新たな顔写真を公開した。

トンプソン氏は4日早朝、マンハッタンのミッドタウンでの年次投資家会議へ向かう途中、ホテル前で背後から撃たれた。

警察関係者は米ABCテレビと米大衆紙ニューヨーク・ポストに対し、現場から回収した薬きょうに「否定」「防衛」「退陣」という文字が刻まれていたと語った。ニューヨーク市警の広報担当者はこの報道についてのコメントを避けた。

これらの言葉は、2010年に出版された保険業界を批判する書籍の題名「遅延 否定 防衛:保険会社が申請に支払わない理由と対処できる方法」を想起させる。著者であるラトガース大ロースクールのジェイ・ファインマン名誉教授はロイターの取材に対し「申し訳ないが、ノーコメントだ」と電子メールで回答した。

警察はスキーマスクで顔の一部が見えない容疑者の顔写真を4日公表したのに続き、顔がはっきりと写っている写真を5日に公開した。米CNNテレビによると、警察は容疑者が宿泊していたとみられるマンハッタンのアッパーウエストサイドのホステルを捜索した。

警察は容疑者の動機を明らかにしていないが、捜査当局によるとトンプソン氏は意図的に狙われたとみられている。

監視カメラは、トンプソン氏の背後にいたフード付きのトレーナーとスキーマスクを着用し、グレー色のリュックサックを背負った容疑者が拳銃を構え、CEOの背中に向けて発砲する様子を捉えていた。警察によると、トンプソン氏が現れる数分前にホテルの外に到着し、トンプソン氏が通り過ぎるのを待ってから発砲した。

警察によると、容疑者は現場から逃走後、電動バイクに乗ってセントラルパークに入った。

警察は周辺に設置された監視カメラが撮影していた容疑者の画像を多く公開し、拳銃をトンプソン氏に向けているものや、電動バイクに乗って逃走する容疑者の姿も含まれている。

トンプソン氏は04年に入社し、21年4月からユナイテッドヘルスケアのCEOを務めていた。

ユナイテッドヘルス・グループのアンドリュー・ウィッティCEOは4日に従業員向けの動画でトンプソン氏の死去を発表し「本当に並外れた人だった」とたたえた。広報担当者はロイターに対し、中西部ミネソタ州ミネトンカの本社で半旗を掲げたと明らかにした。

トンプソンの妻、ポーレットさんは4日に米NBCテレビに対し、トンプソン氏が仕事に関する脅迫を受けていたものの、詳細は知らないと語った。

トンプソン氏が住んでいたミネソタ州メープルグローブの警察は、射殺から12時間超がたった4日夕に同氏の自宅を狙った爆破予告について調べた。ミネアポリス警察の爆弾処理班の協力を得て2軒の住宅を捜索したが、不審物は発見されなかったという。警察は、脅迫はデマだったとの見方を示している。

今回の射殺事件を受け、医療保険会社の一部は経営陣の警護態勢を再検討している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

日銀幹部の出張・講演予定 氷見野副総裁が英国でべラ

ビジネス

タイ中銀、金のオンライン取引監督で権限拡大 バーツ

ビジネス

中国自動車販売、12月は2年ぶり大幅減 25年は3

ビジネス

中国万科、債務再編計画を準備 BBG報道
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 10
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 8
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 9
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中