豪政府は「ファシスト」、マスク氏が偽情報拡散防止法案を批判
9月13日、イーロン・マスク氏は、偽情報拡散防止に向けた法案を公表したオーストラリアの中道左派政権を「ファシスト」と断じた。パリで昨年6月撮影(2024年 ロイター/Gonzalo Fuentes)
Renju Jose
[シドニー 13日 ロイター] - 交流サイト(SNS)のXを所有する米実業家イーロン・マスク氏は13日、偽情報拡散防止に向けた法案を公表したオーストラリアの中道左派政権を「ファシスト」と断じた。
豪政府は12日、SNSなどでの偽情報拡散防止に向けた法案を発表。選挙や公衆衛生、重要インフラの混乱などにつながり得る偽情報の拡散を防げなかったSNS運営企業(プラットフォーマー)には世界売上高の最大5%相当の罰金を科す。
言論の自由の擁護者を自任するマスク氏は、法案に関するロイターの記事に言及したXユーザーの投稿に、一言「ファシスト」と返した。
ローランド豪通信相の報道官は、オーストラリアで活動する企業はオーストラリアの法律を順守しなければならないと指摘。メールで「この法案は、ユーザーと豪国民のために、プラットフォームの透明性と説明責任を向上させるものだ」と述べた。
マスク氏は今年4月にも豪政府と対立。シドニーで起きた刃物襲撃事件を巡って、豪サイバー規制当局がXに投稿された一部映像の削除を命じたことに反発、法廷闘争に発展した。