プーチン氏、欧州諸国はロシア嫌悪が国策と非難 第二次大戦関連式典で
1月27日、プーチン・ロシア大統領(写真)は、欧州の「ロシア嫌悪」を強く非難するとともに、バルト海諸国に人権問題が存在すると批判した。写真はレニングラードで代表撮影(2024年 ロイター)
[モスクワ 27日 ロイター] - プーチン・ロシア大統領は27日、欧州の「ロシア嫌悪」を強く非難するとともに、バルト海諸国に人権問題が存在すると批判した。
プーチン氏は第二次大戦でナチス・ドイツに包囲されたソ連のレニングラード(現サンクトペテルブルク)の解放80周年にあたり、レニングラード州で行われた慰霊碑落成式で演説。
「ウクライナ政府はヒトラーの共犯者であるナチス親衛隊を称賛している。多数の欧州諸国がロシア嫌悪の国策を推進している」と述べた。
さらに、当時のドイツの狙いはソ連の資源窃盗と人民の抹殺だったと述べた。
ウクライナ侵攻以来、プーチン氏は同国との戦闘をナチスとの戦いになぞらえて国家発揚を図っている。ウクライナは、こうした比較は侵略戦争のための虚言として反発している
プーチン氏はまた、エストニア、ラトビア、リトアニアから成るバルト三国の移民取り締まりに言及し、「この国々では何万人もが人間並みの扱いを受けず、基本的人権を剥奪され、迫害の標的にされている」と述べた。ロシアは、この三カ国は外国人を嫌悪し、ロシア系マイノリティーを「差別扱い」していると繰り返し非難している。
バルト三国は冷戦時代に旧ソ連支配下にあり、現在は欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)に加盟。ロシアのウクライナ侵攻に特に強く反対している。