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プーチン氏権力基盤に「亀裂」、影響はしばらく続く=米国務長官
6月25日、ブリンケン米国務長官は、ロシア民間軍事会社ワグネルの武装反乱について、プーチン大統領の権力基盤に「亀裂」が入ったと指摘し、その影響が数カ月続く可能性があるとの見方を示した。写真はモスクワで撮影。24日公開(2023年 ロイター/Sputnik/Gavriil Grigorov/Kremlin)
[ワシントン 25日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は25日、ロシア民間軍事会社ワグネルの武装反乱について、プーチン大統領の権力基盤に「亀裂」が入ったと指摘し、その影響が数カ月続く可能性があるとの見方を示した。
ブリンケン氏はABCテレビの「ディス・ウィーク」で「まだ事態の結末が見えたとは思っていない」と発言。NBCテレビの「ミート・ザ・プレス」では、「われわれはロシアの権力構造により多くの亀裂が生じている展開を目にしてきている。これがどこに向かうのか、いつ決着するのかを判断するのは時期尚早だ。だがプーチン氏が数週間、または数カ月にわたって対応を迫られるのではないかとの疑問が出てくるのは間違いない」と語った。
一方でブリンケン氏は、今回の騒動はプーチン氏にとっての「内輪の話」だとしつつも、それはウクライナにおけるロシアの軍事力低下につながるとの見方を示した。その上で「われわれが断固として重視するのはウクライナであり、ウクライナが自国防衛とロシアに占領された領土奪還を確実に遂行できるようする」と改めて強調した。
ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏がベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で結局部隊の撤収に同意したことについてブリンケン氏は「プーチン氏はプリゴジン氏と直接交渉する立場まで自身が降りるのを嫌ったのではないか」と述べた。
米下院情報特別委員会のマイク・ターナー委員長(共和党)は、CBSテレビの「フェイス・ザ・ネーション」で、この先のプーチン氏のウクライナでの行動は、プリゴジン氏がプーチン氏の掲げたウクライナ侵攻の理由はうそだと主張したことに制約されると分析。「プーチン氏は国民に向かってウクライナに出征して犠牲になれと言うのは、一段と難しくなるだろう」と語った。
下院軍事委員会メンバーで共和党のドン・ベーコン議員はNBCに対して、プーチン氏の権力弱体化はロシアの脅威にさらされている隣国のフィンランドやバルト諸国、ポーランドにとってはプラスになると主張した。
*動画を付けて再送します。