ニュース速報

ワールド

ロシア、ウクライナの大規模攻撃を阻止 兵士250人殺害=国防省

2023年06月05日(月)12時26分

6月5日、ロシア国防省は、ウクライナ南部ドネツク州でウクライナによる大規模な攻撃を阻止したと発表した。写真は4日、ハリコフ州の前線を警戒するウクライナ兵(2023年 ロイター/Viacheslav Ratynskyi)

[モスクワ 5日 ロイター] - ロシア国防省は5日未明、ウクライナのドネツク州で同国による大規模な攻撃を阻止し、数百人の親ウクライナ部隊を殺害したと発表した。

同省はウクライナが4日に6つの機械化部隊と2つの戦車部隊で攻勢を開始したと指摘。「敵は4日朝、南ドネツク方面の前線5カ所で大規模な攻撃を開始した」と述べた。

ロイターは発表の真偽を確認できていない。現時点でウクライナ側はコメントしていない。

この攻撃がウクライナによる領土奪還に向けた大規模な反転攻勢の開始を意味するかどうかは不明。

ロシア国防省は「敵は前線で最も脆弱と判断した区域でわれわれの防衛突破を目指したが、任務を果たせず成功しなかった」と述べた。

ウクライナ軍250人を殺害したほか、16両の戦車や歩兵戦闘車、21両の装甲戦闘車を破壊したとしている。

攻撃を受けた地域にウクライナ侵攻の総司令官を務めるゲラシモフ参謀総長がいたことも明らかにした。

ロシア軍が通信アプリ「テレグラム」に投稿した動画では、複数の軍事車両が空から攻撃を受ける様子が確認できる。

ウクライナのレズニコフ国防相は4日のツイッターへの投稿で英国のロックバンド「デペッシュ・モード」の1990年の曲「エンジョイ・ザ・サイレンス」の歌詞を引用して「言葉は極めて不必要。害を及ぼすだけ」と投稿したが、真意は明らかではない。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで反転攻勢を開始する準備が整ったと述べていた。

ウクライナの反攻計画は詳細が謎に包まれている。ロシアの首都モスクワでは先月、大規模なドローン(無人機)攻撃があり、ロシア側はウクライナによるテロ攻撃と主張。ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州でも親ウクライナの戦闘員による越境攻撃が繰り返し行われている。

ロシア軍は一方、5月初旬以降、首都キーウ(キエフ)をはじめとするウクライナ国内の標的に対するドローンやミサイルの攻撃を激化させている。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、15日にトルコで直接協議提案 ゼレンス

ビジネス

ECBは利下げ停止すべきとシュナーベル氏、インフレ

ビジネス

FRB、関税の影響が明確になるまで利下げにコミット

ワールド

インドとパキスタン、停戦合意から一夜明け小康 トラ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦闘機を撃墜する「世界初」の映像をウクライナが公開
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    指に痛みが...皮膚を破って「異物」が出てきた様子を…
  • 6
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 7
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 8
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中