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銅生産停滞、今後数年で回復=チリ鉱業相
チリのエルナンド鉱業相は13日、ロイターに対し、同国の銅生産はここ最近停滞しているものの、今後数年で回復するとの見方を示した。写真は4月13日、チリのサンチャゴで撮影(2023年 ロイター/Pablo Sanhueza)
[サンティアゴ 13日 ロイター] - チリのエルナンド鉱業相は13日、ロイターに対し、同国の銅生産はここ最近停滞しているものの、今後数年で回復するとの見方を示した。また、税制改革や採掘権料の引き上げをめぐる計画について鉱山企業との対話を進めており、業界の懸念は緩和していると述べた。
エルナンド氏は「生産停滞」は鉱物の品質低下や一部開発事業の遅延、鉱山事故や物流上の問題が原因だと説明。増税と憲法改正を掲げる中道左派のボリッチ政権が昨年発足して以来、企業は政策の不確実性に不満を抱いてきたと指摘した。
その上で「今後数年で道筋を付けたい」と強調。2031年までに計画している鉱業投資は約740億ドルに上り、大半を銅事業に充てると明らかにした。
チリでは産銅世界最大手チリ銅公団(コデルコ)のほか、BHPグループ、グレンコア、アングロ・アメリカン、テック・リソーシズの資源大手が銅を生産している。これら企業の昨年の銅生産量は、前年比5.3%減だった。
エルナンド氏はまた、気候変動対策への取り組みや化石燃料から電気への移行を受け、銅需要は大幅に増加するとの見方を示した。