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豪大手年金基金、昨年後半に中国株投資を削減、化石燃料株を購入

オーストラリアの大手年金基金オーストラリアンスーパーとアウェア・スーパーが昨年下半期に中国株投資を大幅に縮小し、国内の化石燃料産業への投資を増やしていたことが30日に公表された資料で明らかになった。写真は西オーストラリア州ピルバラ地域にあるウッドサイドのガス関連施設。2011年4月撮影(2023年 ロイター/Daniel Munoz)
[シドニー 30日 ロイター] - オーストラリアの大手年金基金オーストラリアンスーパーとアウェア・スーパーが昨年下半期に中国株投資を大幅に縮小し、国内の化石燃料産業への投資を増やしていたことが30日に公表された資料で明らかになった。
両基金の運用資産は合わせて約4000億豪ドル(2672億4000万ドル)。
ロイターが資料を分析したところ、両基金とも保有する中国・香港上場株式が金額ベースで25%減少し、保有株数も減った。
その一方で豪独立系石油・ガス最大手ウッドサイド・エナジー・グループ株が合わせて約1400万株増加した。
2022年後半は中国がまだ厳格な新型コロナウイルス対策を取っており、先進国の投資家は同国への投資を見直していた。
約1500豪ドルの運用資産を持つアウェア・スーパーは、中国上場株の持ち高を約4億2000万豪ドルから2億3000万豪ドル近くまで減らした。保有株数も減少した。
広報担当者は、中国へのエクスポージャーは「比較的小規模」で、大半は外部の運用機関によるものと説明。中国市場や上場・未上場株への投資は定期的に見直し、リスクと機会に合わせて調整されるとした。